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平成27年第3回3月楢葉町議会定例会町長施政方針説明要旨

2015年03月12日

町長施政方針要旨を公表いたします

 平成27年3月10日

 それでは、平成27年第3回3月楢葉町議会定例会に当たり、各議案の審議に先立ちまして、私の町行財政推進に当たっての施政の一端を申し述べます。

 震災・原発事故から、4年の月日が流れました。

 この4年の日々は、まさに前例のない行政運営の連続であり、苦難とともにありました。発災直後には、楢葉町の存続さえも危ぶまれるような厳しい状況も経験しましたが、その後、一定の落ち着きを取り戻すとともに、復旧を進め、4年の歳月を経て、今、楢葉町は本格復興期が見えるところまで進むことができております。

 ただし、時間が経過すれば、それだけで復旧・復興が進むものではありません。

 この間、議員の皆様をはじめ、町民の皆様、国、県、その他多くの関係者のご理解とご支援、そして職員の努力と汗によりここに至ったものと、それぞれに感謝するものであります。

 また、昨年5月29日の「帰町の判断」において、「諸条件が概ねととのうことを前提に、早ければ平成27年春以降になるもの」と表明させていただき、間もなく、その時期を迎えることとなりますが、町としましては、町内の環境を確認するとともに、町民や議員の皆様のご意見を踏まえながら、国にしっかりとした判断を行うよう求めておりますし、今後も訴え続けてまいりますので、引き続き、皆様のご理解をお願いするものであります。

 一方、被災地に目を転じてみますと、岩手・宮城の両県は、復旧・復興が一定程度進んでいるとされておりますが、福島、特に原発被災地は、いまだ他の地域に比べ、その進捗が遅れている状況にあります。そのような中、本町は全町避難の地域にあって、いち早く復旧・復興に向けた取組みを進め、少しずつその成果が見え始めているのではないかと感じているところであります。勿論、我々が目指しているのは、復旧・復興だけではなく、「新生ならは」の創造でありますので、今後とも多くの課題を克服する必要がありますが、原発被災地における楢葉町の使命として、同じような困難に直面している他の地域に対して、これまで同様、楢葉町が全町避難の状態から敢然として立ち上がっている姿を、示し続ける必要があるものと考えているところであります。

 

 さて、全国的に自治体を取り巻く課題は、例外なく複雑、多様化しており、各自治体とも厳しい行財政運営を強いられているものと思われます。

 このような状況に加え、本町は震災・原発事故からの復興・再生に取り組まなければならないことから、さらに厳しい行財政運営が求められているところであります。

 これらを踏まえ、平成27年度における国・県の動向を踏まえた本町の基本的な方針を申し上げます。

 まず、我が国経済は、地方への波及効果の濃淡はあるものの、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」により、デフレ状況の脱却など、力強さを取り戻しつつあるとされている一方、財政状況は、急速な高齢化を背景とする社会保障経費の増加、リーマンショック後の経済危機への対応、経済成長率の低迷などにより、依然として厳しい状況となっております。

 このような中、国は「経済財政運営と改革の基本方針」、「日本再興戦略」、「中期財政計画」を踏まえ、民需主導の経済再生と財政健全化目標の双方の達成を目指す、としており、このような考えに立ち、次年度の予算の基本的な考え方については、非社会保障経費は前年度より可能な限り抑制することとし、社会保障支出についても聖域なく見直しに取り組むことにより、前年度からの増加を最小限に抑えることとしております。

 次に、福島県においては、復興の流れを大きく、より確かなものとするための予算を平成26年度に編成するとともに、直面する喫緊の課題に対応するため、複数回にわたり補正予算を編成し対応してきたところであります。

 平成27年度は、法人事業税等の県税収入の増加が見込まれるものの、国の地方財政対策によると、地方交付税総額が減額となっていることなど、依然として一般財源の確保が厳しい状況となっております。

また、社会保障制度改革に伴う影響や労務単価・資材価格の上昇等による歳出増加に加え、復興・再生の進展による新たな課題への財源が必要となるなど、厳しい財政見通しを示しております。

 このような国・県の状況の中、本町では社会保障関係経費の増加や補助金の常態化などにより、財政の硬直化が深刻化しており、その対策も急務となっていることに加え、震災・原発事故に起因した税収などの減少により、引き続き自主財源の確保が厳しい状況にあります。

 また、国の財源フレームである集中復興期間の最終年度を迎えるにあたり、今後の復興需要に対する財源措置が不透明な現状の中、復興計画の実現に向けた着実かつ集中的な取組みが求められるため、財政見通しは、より一層厳しいものとなっております。

 このような財政見通しに留意しつつ、平成27年度においては復興計画に基づく統一的・総合的な視点に立って、3つの重点施策に取り組むことを最優先とし、「新生ならは」の創造のために必要な施策に、限られた財源を有効かつ重点的に配分する予算編成を行うことといたしました。

 また、当該施策の加速化を図るため、所定の要件を満たした部署に対し「新生ならは創造枠」として、優先的に予算を配分することといたしました。

 なお、厳しい財政状況の中でも早期復興を成し遂げるためには、復興基本方針を踏まえた遺漏なき財源確保はもとより、義務的経費以外の経常的経費の要求額に上限を設けるなど削減を図るとともに、震災以前からの通常事業についても、町民サービスの維持確保を図りつつ、ゼロベースからの事業縮減・廃止など、徹底した見直しに努めました。

 

 以上、申し上げたことを踏まえ編成した平成27年度予算案において取り組む主要な事業についてご説明いたします。

 まず、国・県支出金による主要事業でありますが、福島再生加速化交付金により、竜田駅東側整備事業、コンパクトタウン整備事業、木戸川取水施設復旧事業、天神岬スポーツ公園整備事業を実施してまいります。

 次に、生活環境整備事業委託金により、集会所災害復旧工事、町営住宅災害復旧工事を、原子力災害避難区域等帰還・再生加速事業委託金により、防犯灯整備事業、防犯カメラ設置事業、きずな再生電子回覧板事業を実施いたします。

 次に、緊急雇用創出基金事業費補助金により、震災・原発事故による求職者に対する雇用創出事業を実施してまいります。

 次に、営農再開支援事業補助金により、地域農業再生、早期の営農再開事業を、社会資本整備総合交付金により、(仮称)ならはスマートIC整備事業等を実施いたします。

 次に、市町村公共施設支援事業補助金により、再生可能エネルギー導入等による防災拠点の支援として小・中学校に太陽光発電設備を整備するとともに、災害復旧事業費補助金により、農地・農業用施設、消防屯所、デイサービスセンターやまゆり荘の復旧を進めてまいります。

 また、電源立地地域対策交付金により、中学校グラウンド整備工事を実施いたしますが、同交付金は将来の財政負担を考え、公共用施設維持運営基金にも積み立てることとしております。

 さらに、災害公営住宅整備事業及び防災集団移転事業を着実に実施していくため、東日本大震災復興交付金の基金への積み立てを行います。

 次に、基金繰入金による事業として、東日本大震災及び原子力災害復興基金を活用し、県立仮設診療所整備事業、住宅衛生環境向上推進事業を、東日本大震災復興交付金基金を活用し、災害公営住宅整備事業、防災集団移転事業、がけ地近接等危険住宅移転事業を進めてまいります。

 さらに、自家用飲料水安全確保対策基金を活用し、自家用飲料水の安全対策を講ずるための事業にも取り組んでまいります。

 またこれらの外、新生ならは創造枠として、ゆずの実証栽培を進めることといたします。これは園芸復興のモデルとして、楢葉町の特産品である「ゆず」の産地づくりを再構築するとともに、「ゆずの里ならは」の復興のシンボルとするために実施するものであります。

 このように、各種交付金、補助金及び基金繰入金等を活用し、町の復興・再生を加速化させてまいりますが、これまで同様、引き続き町民の健康管理や生活支援にも取り組んでまいります。

 また、楢葉町は双葉郡復興の拠点となるべき位置付けにあり、その推進役を果たすべく、復興を最前線で支える拠点の形成も目指してまいります。

 

 楢葉町は、原発事故後、平成24年8月に警戒区域から避難指示解除準備区域となり、これまで様々な取組みを進めながら、今日に至りました。

 そして、来年の10月には、楢葉町が誕生して60年となります。

 その節目の時、町がどのような状況になっているかは、現段階では不透明でありますが、明確に言えることは、我々には、町の礎を築いてきた先人の思いやその中で営々と築かれてきた人々の暮らしの重さというものを受け止めながら、責任を持って次世代に楢葉町というものを引き継ぐ使命があるということであります。

 そのためにも、議会議員の皆様には、楢葉町の復興・再生の推進、そして「新生ならは」の創造のため、町政各般にわたる深いご理解と、ご協力を心からお願い申し上げまして、私の施政方針とさせていただきます。

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