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「帰町の判断」について

2014年05月29日

楢葉町民の皆様へ

 楢葉町は、東日本大震災に伴う原子力発電所事故により、町政史上、最も大変な苦境に立たされています。私が町長に就任してから2年余りが経過しましたが、この間、実に多くの困難な課題に直面し、悩み考えることも多々ありました。平成24年8月の警戒区域見直しは、町長就任直後の大きな決断となりましたが、これを機に、除染やインフラ復旧等を本格的に進めることができ、一歩ずつではありますが、災害からの復興・再生に向けた兆しが見えつつある状況です。ここに至ることが出来ましたのも、町民皆様の御理解と御協力によるものであり、まずは心から御礼申し上げます。

 

 御案内のとおり、町は、平成25年5月に策定した「楢葉町復興計画〈第二次〉」の中で、平成26年春に「帰町の判断」を行うこととしました。これは、帰町に向けた各取組の進ちょくを確認し、次のステップに進められるかどうかを見極めるものです。これに先立ち、平成26年3月に、帰町判断の考え方や進め方を定めた「帰町計画」を策定し、帰町の前提となる24の要件を設定しました。その後、当該要件に対する取組状況等について、町政懇談会や町議会全員協議会にて御説明するなど、町民・議会・有識者等の御意見を伺いながら、帰町判断に向けて慎重に検証作業を進めてまいりました。

 

 その結果、町としては、除染、インフラ復旧、生活関連サービスの確保等の取組は一定程度進展していると評価したところであり、帰町に最低限必要となる環境は概ね整いつつあると考えております。

 

 しかしながら、依然として、原子力災害により大きく失われた安全・安心に対する信頼が十分に回復されているとは言えず、また長期避難に伴い多くの住宅で劣化が進んでいる状況です。先の町政懇談会をはじめ、日々町民から様々な不安・心配の御意見や訴えをいただいており、大変重く受け止めております。子どもを安心して産み育てる環境を取り戻せているか、住宅の再建・確保に必要な体制がととのっているかという観点で考えると、私はまだまだ取り組むべき課題はあるものと認識しております。

 

 その反面、長期化する避難生活は、様々な問題を引き起こしつつあることも事実です。将来が見えない不安や生活面でのストレスなどで心身の不調を訴える方が増えてきています。また、自宅の荒廃が一層進み、生活の自立再建が困難となり、更にはこれまで地域が築き上げてきた大切な文化や資産、コミュニティを失うなど生活基盤の崩壊が懸念されています。震災から4年目を迎え、厳しい避難生活が今なお継続している中で、様々なことを踏まえると、町としては、避難生活の更なる長期化は望ましいものではないと考えるところであります。

 

 以上を総合的に勘案すると、私は、相当の熟慮を重ねた結果、現時点で帰町を目指す時期として、諸条件が概ねととのうことを前提に、早ければ平成27年春以降になるものと考えております。避難指示の解除は国が最終決定することではありますが、町としては、今後の国との協議の中で、町の実状をしっかりと訴えていき、町民の不安・心配の声を国等も真剣に受け止め、町民の十分な理解を得ながら慎重かつ丁寧に対応を図るよう、求めていきたいと考えております。

 

 また、帰町に最低限必要となる環境が整いつつあることから、特に、一日も早い帰還を望まれている町民におかれては、そろそろ帰町準備を始めていただける時期であると考えております。町としては、こうした必要な準備を進めやすくするため、一定の期間において町内での宿泊が可能となる制度の導入を検討し、国との協議を進めていきます。

 

 さらに、町では今後、帰町と町民皆様の生活再建を目指して、「安心できる生活環境の回復」、「生活再建支援策の充実」、「住み良い魅力あるまちづくり」の3つの重点施策に取り組むとともに、これらを着実に推進するため、本年6月1日付けで帰町準備室を新設し、併せて楢葉町での役場業務を一部再開することといたします。そうした取組が一定程度進ちょくし、帰町が最終決定される前には、再度、町民や議会の皆様から御意見を伺っていきたいと考えております。

 

 原子力災害は、被災地である楢葉町に大きな困難と苦悩をもたらしました。町は、今日に至るまで、限られた職員体制の中でも懸命に汗をかいてきましたが、当然ながら町だけでは対応に限界があります。何より、国及び東京電力()には、町民の生活再建と町の復興に最後まで責任をもって取り組むように強く求めます。

 

 そして、すぐにでもふるさとに戻りたいと願う方から、事情があって当面戻れない方まで、全ての町民の皆様の思いをしっかりと受け止め、それぞれの課題の解決を図っていくとともに、困難や苦悩を乗り越え、住み良いふるさと楢葉を取り戻し、必ずや復興を実現させるべく全力で取り組んでまいります。

 

 引き続き、町民皆様の御理解と御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

平成26年5月29日

 

福島県楢葉町長 松本 幸英

 

 

今後取り組む3つの重点施策


1.安心できる生活環境の回復

○国の長期目標達成を目指した除染と放射線健康管理の継続実施による安心の回復

○仮置場の継続的な安全監視

○飲料水の安全・安心

○原子力災害等に備えた防災対策の充実

○町独自の原子力防災監視組織の設置

○防犯・防火対策の強化           など

 

2.生活再建支援策の充実

○住宅の再建・確保に必要な体制の整備

○居住衛生環境の向上(ネズミ・害虫駆除、家屋内清掃の実施等)

○公営住宅の整備

○相談体制の強化(放射線、生活再建等)

○やむを得ず帰町を見合わせる町民への支援  など

 

3.住み良い魅力あるまちづくり

○新たな街並み「コンパクトタウン」の整備

○"人・物・交通"の結節点となる竜田駅東側地域の開発

○復興のシンボルとなるJヴィレッジの再生

○南工業団地の再生及び新産業・雇用の創出

○医療、介護・福祉の再生と充実

○共同店舗の整備による日常的な買物環境の確保

○教育・保育環境の充実

○「観光のまち」の再生           など

 

※以上の施策について、平成2661日付けで帰町準備室を新設するなど役場内の体制強化を図るとともに、今後、実施計画を策定し、計画的かつ着実な実施を目指すこととする。

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